ひさしぶりに図書館に行った話

ひさしぶりに地元の図書館に行った。

近々丸の内でデートの予定があり、その準備のために資料を探すのがいちばんの目的。大学の図書館のほうがずっとおもしろい本が手に入るけれど、遠くて返しに行くのも面倒なのでやめた。

地元にある図書館のうち、いちばん新しい分館へ。夕方で閉まってしまう本館とは違い、夜遅くまで開いている。比較的最近の本が多めで、書店で気になった本を見つけやすいが、規模は小さく品揃えも良いとは言えない。というか、市内の図書館のなかで最も味気ない。自己啓発本と実用書が大部分を占め、知的好奇心をくすぐるような本はあまりない。文句を言いつつもたっぷり2時間以上滞在し、上限の冊数まで借りてきたけれど。

気に入っていた書店が改装し、雑誌と自己啓発本と実用書が大半の、おもしろみのない書店に様変わりしていたことを思い出す。お世辞にも売り上げに貢献していたとは言えないので、批判できる立場ではないかもしれないけれど、それでも寂しい。書店も図書館もどんどんおもしろくなくなってしまう。

雑誌や自己啓発本や実用書がわるいわけではない。ネットが普及した今でも、紙媒体の情報はなくてはならないものだと思う。少なくともわたしは、流行のファッションもお菓子のレシピも、雑誌や本で読むほうが好きだ。けれどもやはりそれだけではつまらない。目の前のことだけではなくて、社会の仕組みとか、世界の歴史や文化とか、宇宙のはじまりとか、そういう大きくて深いものについて考え、想いを馳せる機会が欲しい。

資本主義の世のなかでは、売れないものは消えていく。とくに書店はサービスで本を揃えているわけではないのだから、仕方がない。ただ寂しい。なんとなく。

図書館では本のリクエストができるはずなので、こんど行ったら調べてみようと思う。それと次にお給料が入ったら、お世話になっている書店で、ずっと欲しかった本を買おう。